「あゆちゃん。もう時間が遅いから、お風呂名雪といっしょに入っちゃいなさい」
秋子さんにそう言われて、ボクは名雪さんといっしょにお風呂に入ることになった。

うう、緊張するなあ・・・。裸になって、ボクはお風呂場の戸を開けた。
「お邪魔します」
「いらっしゃい、あゆちゃん。くすっ」名雪さんが湯船の中から笑う。

さて、カラダを洗おう。
手にセッケンをつけて、お湯で顔を洗って・・・じゃぶじゃぶ。
セッケンをつけたタオルで首筋と耳を洗って・・・ごしごし。
オマタの間を手で洗って・・・くしくし。
あとは、お湯をかぶる・・・ざばーっ。
「はい、カラダ洗い終わり」
ボクがそう言うと・・・。

「え・・・あゆちゃん。それで終わりなの?」じっとボクを見ていた名雪さんが、湯船から質問する。
「う、うん。普段はこういうふうに洗ってるけど?」
「だめだよ、あゆちゃん。それじゃあ男の子の洗い方だよ」
「別に平気だよ・・・」
「じゃあ、ちょっとこっちに来て」名雪さんが湯船の中から言った。
「う、うん・・・」ボクは湯船のヘリに近づく。

「ここに立って、あゆちゃん」
「え、恥ずかしいよ・・・」
「ダメ!立つの」
ボクは湯船の前に立った・・・。
(うぐぅ・・・大事なところが丸見えだよぅ)

ボクの腰の両脇に手を当てる名雪さん・・・。
と、名雪さんがボクのオマタに顔を近づけて、・・・においをかぎ出した。
「くんくん・・・くんくん・・・」
「わ、わ・・・なんなの名雪さん」

「後ろを向いて、あゆちゃん」
「うぐぅ・・・いや」
「嫌じゃないっ、後ろを向いてください」わあ、名雪さんの口調がきびしい・・・。
しぶしぶボクは後ろを向き、名雪さんにおしりを向けた。

「くんくん・・・くんくん・・・」
「名雪さん・・・やめてよ・・・」
「うーん、やっぱし・・・」
「・・・?」
「ほんのちょっとだけど・・・においがするよ」
「うぐぅ」・・・ボクは、本当にうぐぅな気持ち。顔が一瞬で真っ赤になった。

「あゆちゃん、女の子はちゃんと体を洗わなくちゃいけないんだよ」
「う、うん・・・」反省してます・・・。
「今日は、わたし・・・、ううん、『お姉さんの名雪さん』が『妹のあゆちゃん』に体の洗い方を教え
てあげるからね」
名雪さんは、すこし顔を赤くしながら、でもやさしく言った。
(・・・そうか。ボクは名雪さんの妹なんだ、うれしいよ。
っていうか、体の洗い方を教えてくれるって、ボクどうなるのかな?うぐぅ・・・)

シャンプーハットを頭につけられた・・・。なんか子供扱いの気もするなあ。
「痒いところはありませんか?」
「ないです」うう、おままごとしているような気もするなあ。
背中と腕をスポンジで、洗ってくれる。
人に体を洗ってもらうって気持ちいい・・・。
「あんまりね、化繊でできた垢すりとかで強くこすりすぎちゃだめだよ。黒い跡がつくこともあるんだって」
ふーん、そうなんだあ。
「じゃあ、前だよ」
「え、え〜と、前は・・・ボ、ボク洗えるから」
「だめだよ〜。胸やお腹だってちゃんと洗うやり方があるんだから」
そ、そうなんだ。
名雪さんがボクの背中にまわって、ボクの胸に両手を伸ばす。

「おっぱいは、まわりから中心に向かって洗うんだよ・・・」
名雪さんは右手のスポンジをお乳の周りから円を描くように中心へと動かした。
気持ちいいんだけど・・・なんかヘンな気持ち・・・。
うぐ、名雪さんのおっぱいが背中に当たる。・・・気持ちいいなあ、ぷにぷにして。
もっと、こうしていてほしい・・・。

「あ、乳首がかたい・・・」そこで名雪さんが言葉を止める。
ボク、おっぱい硬くなっちゃってたの・・・?
「うぐぅ・・・。だって、だって・・・」ボクは言葉に詰まり、うつむいた。
だって、名雪さんのおっぱいが・・・。ううん、そんなことを思ってたボクのせいだよね。
「ご、ごめんなさい」

「あ、ごめんね、あゆちゃん。そんなつもりじゃなかったんだよ、わたし」
「ううん、いいんだよ・・・。名雪さん」もしかしたら名雪さんに対して、えっちなことを考えてしま
ったのかな・・・。
名雪さん(と秋子さんと祐一君は)ボクの大切な、大好きな人なのに。
でも、同じように左の胸も洗ってもらったときも、乳首が硬くなっちゃった・・・うぐぅ。

「お腹も、基本は円運動なんだよ。こうやって・・・」スポンジがおへそのまわりを動く感触。
はあ・・・なんだか気持ちいい・・・。
こうしていると、もっと名雪さんのことを好きになりそうな気がする。どうしてだろう・・・?

ビクッ・・・ビクッ。
不意に体が震えてしまった。(うぐぅ・・・どうしよう・・・)
「え、どこか痛かった。あゆちゃん、だいじょうぶ?」心配してくれる名雪さん。
「ううん、痛くないよ、平気だよ。あはは・・・」どうしちゃったんだろう、ボク。

「じゃあ、大事なところを洗いかたを教えるから、ここに横になって。ちょっと冷たいけど、今日だけだから・・・」
すまなそうに名雪さんが言う。
「う、うん」
言われるまま、ボクは横になった。
「で、太ももを持って広げてみて」
わ、わ、そんな・・・そんな・・・。でも・・・他にどうしようもない。

言われるまま、赤ちゃんがおしめを代える時のようなかっこうをする。
「ね、お姉さんにだから、恥ずかしくないでしょう?・・・ね?」
「うん・・・」

ボクは両手で太ももを持ち、上に引いた。

お湯をかけ、スポンジでざっと洗った後、名雪さんが言った。
「ここは、タオルやスポンジで洗うだけじゃダメなんだよ。あゆちゃん」
「う、うん・・・」
「あとは、指でね・・・丁寧に洗うの。重なり合ってるところなんかもちゃんと・・・」
名雪さんが、セッケンをつけた指でこすりはじめた・・・。
(あっ、そんなところ触ったことない)
(え、そんなに指を・・・だいじょうぶなの・・・?)
(いや・・・そんなに力を入れないでよぅ)

(なんかへんな気持ちになってきたよぅ・・・)
ボクはこれ以上続けられたら変になっちゃう・・・。
「も、もういいよ。名雪さんっ」
「ダ・メ」
「もういいったら、お願いっ」
「じゃあ、これ・・・」そう言って名雪さんは、ボクに人差し指を近づけてきた・・・。
「・・・?」

ボクは名雪さんの指先のにおいを嗅ぐかたちになった。
「うぐぅ・・・」真夏のポリバケツのような臭いが微かだけどする・・・ボクのなの?
・・・ぐすん。もう、ダメだよ・・・恥ずかしすぎるよ・・・。

名雪さんが、すまなそうに言った。
「あゆちゃんについてた垢、みたいなものだよ。ね、もうすこし我慢して・・・」
「うん、我慢するよ・・・しくしく」

名雪さんは一生懸命洗ってくれた。
ボクは、恥ずかしくて泣きながら・・・名雪さんの指を気持ち良いと思ってしまっていた。

「よく我慢したね、あゆちゃん」
ボクの足を洗いながら、名雪さんが誉めてくれた・・・。
「ボクは子供じゃないのに」と思ったけど、ちょっとうれしかった。

最後に全身にシャワーをかけられる。
「これで、もうピカピカだよ」名雪さんが微笑む。
「うん」全身にお湯をかけられながら、ボクも笑った。
名雪さんにタオルで体を拭かれて、ボクはお風呂を出た。

居間にいる秋子さんに、風呂からあがったと声をかけ2階へ上がった。

「うーん・・・これでよかったのかなあ・・・」
だ、だって・・・恥ずかしさバクハツだよ。お嫁にいけないかんじだよ・・・。
名雪さんだから、良いとは思うんだけど、けど・・・。
ボクは布団の上を転げまわった。
「うぐぅ〜・・・」ゴロゴロゴロ・・・。
「うぐぅ〜・・・」ジタバタジタバタ・・・。

ハアハア・・・。「バカなことをしていたら、のどが渇いちゃった。ジュースでも飲も」
ボクは冷蔵庫を目指して階下に下りた。

「そう、あゆちゃんの体を洗っていたの。恥ずかしがらなかった、あゆちゃん?」
居間から、秋子さんの声。ボクの話だ・・・。ドア開けていいのかな?

・・・開けずに様子を見てみようとボクは思った。

「あゆちゃん、恥ずかしがったよ。わたしだって恥ずかしかったよ・・・。でも、わたし、あゆちゃん
のこと妹だっておもってるから」
「そう・・・。お母さんうれしいわ」
ボクもうれしい、とってもうれしい・・・。

「それにしても、ずいぶん良く洗っていたのね。ウフフ」
「うん。あゆちゃん、体をよく洗うってこと知らなくて・・・洗い方を教えながら洗ったんだ」
「・・・あゆちゃん、お母さんに教わる時間があんまりなかったからね、きっと」

「大事なところもあんまりきれいじゃなくて・・・だから丁寧に洗ってあげたの」
「恥ずかしいけど大切なことよ、名雪、えらいわ」
うぐぅ・・・秋子さんに言ってる。

「・・・カスがいっぱい付いてたの。恥ずかしくて洗えなかったみたい、あゆちゃん」
「そう・・・。あゆちゃん、恥ずかしがりやさんだから」
うぐぅ・・・ボク、気が遠くなりそうだよ。

「名雪、これからあゆちゃんに、女の子のいろんなことを教えてあげてね」
「うんっ」

「でも・・・わたし、あゆちゃんにヘンなことしちゃったみたいなの・・・ぐすん」
「なにかあったの?」
「あの・・・。わたしがおっぱいとかお大事を洗っていたとき・・・あゆちゃん、気持ちよさそうに
少しもだえてたみたいなの。あゆちゃんが、いけないこと覚えちゃったらどうしよう?」
な、名雪さん・・・どうしてそう言うこというかなあ・・・。

「ぐはっ。ちょっと何の話しを・・・」
「え、祐一居たの?」
「ああ、ここで風呂の空くのを待ってて寝ちゃったんだけど」
うぐぅ・・・祐一君、今の話し聞いてるよ。

「黙っててね、祐一・・・」
「当たり前だろ、あゆだって好きで知らなかったわけじゃないんだから・・・。俺は今までの話しは、
聞かなかった。で、いいよな?」
「うん、祐一ありがとう」
「ぐすん・・・3人とも、わたしの子供ですよ」秋子さんが泣きながら、そう言った。
(いい話しなんだけど、いい話しなんだけど・・・あの、その・・・)ボクは、なぜか悲しかった。
・・・結局ドアを開けられず、ボクは静かに2階に戻った。

秋子さん、名雪さん、祐一君。みんなの愛に囲まれて・・・あゆ、落ち込みました。
「・・・うぐぅ」



END


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